2018.11.21
<癒し> 井の中の蛙、大海を知らないほうがいい

 世の中には、知らないほうが幸せなこともある。

 内田百閒は、いい酒を送ってこられると「うまい酒は結構なことだが、いつも飲んでいる酒が飲めなくなってしまう」と言って迷惑がった。
 彼のいうところのごちそうとは、常用に値する味、すなわち毎日、食べ続けられる味のこと。食の神髄とは、山海の珍味にあるのではなく、毎日食べても飽きない物にある。
 毎日会っても飽きない存在になりたいものですね。

*内田百閒;三島由紀夫をして「現代随一の文章家」と言わしめた作家・随筆家。夏目漱石のもとで、その文才をみがき、未だにその文章が多くの人の手本とされている。美食家・酒豪としても有名。

参考図書;いきいき3分間トーク:新日本保険新聞社,1992.

 「考えて見給え、君と僕がこの点に於て何方(どっち)が窮屈で、何方が自由だか。何方が幸福で、何方が束縛を余計感じているか。何方が太平で何方が動揺しているか」

引用図書;夏目漱石:明暗:新潮文庫.

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