2019.11.25
<癒し> 自然のくつろぎ

 しばし川のほとりに腰を下ろし、水の流れるのを眺め、その音を聴いていた。あらためて考えると、ものすごく当たり前なのだが、清らかな水の流れを見ていると、自分も清らかになってゆく気がする。滞りとか澱みとかは、全部自分が作り出している「思い」であって、本来は、すべてがそのように清らかに流れているのだということを、思い出すことができるのだ。
 自然の中では、人は、「私が」と言う必要がない。それが、人が自然にくつろぎを覚える理由だろう。人にとって、何が負担といって、「私が」というこの思いほど、負担で苦痛なものはないからである。

引用図書;池田晶子:考える日々:毎日新聞社,1998.

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