2019.04.26
<自己啓発> 猫の衣を借る豹

 本質は豹であっても自分を猫だと思い、人にもそう思われて暮らしているだけのことである。泰平の時代では、男は、女房子供を安楽に食わせることだけが機能だし、女たちが男に要求するモラルも、そこに集中している。
 幕末の長州藩をほとんど一人でかき回した高杉晋作は、現代のような安定期にうまれておれば、親族でももてあましの極道者。
 団地で女房にこきつかわれながら洗濯をしている亭主どもをみよ。かれらは乱世になればあるいは豹になるかもしれない男なのだが、世はこぞって男どもに猫になることを命じている。やむなく、日曜日には、女房子供をつれて,ピクニックなどに出かけている。男というものは、なんとかわゆくあわれな生き物ではないか。

引用図書;司馬遼太郎:司馬遼太郎が考えたこと(二):新潮文庫.

2019.04.24
<自己啓発> 人間の人生は上昇と下降を同時に行っているようなもの

 生きているということは常に死という裏づけをもっている。若さにものを言わせて、どんどん上昇しているように思っているときでも、それは死に近づいているのであり、老人になってひたすら体力は衰えてゆく一方であっても、魂の方は上昇を続けていることもある。
 頑張りさえすれば何でもできる、といいたいほどの自信を持ちつつ、一方では、自分の力ではいかんともしがたいことがこの世に存在することを知り、謙虚な怖れの感情を体験することも、人生には必要なように思われる。
 人間にとっての大きい課題はそれほど簡単に解決できるものではない。青年期にやり残した宿題は、姿を変えてではあるが40歳を過ぎる頃に現れることが多い。このようにして人間は何度も課題と立ち向かうことにより、老いて死んでいくことを、上昇として受け止められるための準備をしているのである。

引用図書;河合隼雄:働きざかりの心理学:新潮文庫.

2019.04.22
<心理学> 自尊心

 自尊心の低い人は、素直(受身)・依存的(周囲に流される)。
 人の欲求によって動かされることが多く、疑ったり、批判をしたりすることができない。
 人に騙されやすい。

 自尊心の高い人は、責任感が高く、自主的・自信家。
 自分自身が好きであり、自分の能力、魅力が高く評価されていると予測する。「何事もきっと成功する」と考える。何にでも積極的になれる。
 人に騙されにくい

引用図書;
匠英一:これだけは知っておきたい「心理学」の基本と実践テクニック:フォレスト出版,2008.
渋谷昌三:見た目としぐさでホンネを見抜く心理学:PHP,2008.
匠英一:しぐさのウラ読み:PHP,2009.

2019.04.20
<名言> 疲れた人は…

 疲れた人は、しばし路傍の草に腰を下ろして、道行く人を眺めるがよい。
 彼らもまた遠くへは行くまい。
           ~ツルゲーネフ~

引用図書;こころに効く名言研究会 編:こころの疲れに効く名言集:笠倉出版社,2019.

2019.04.17
<名言> 人生でもっとも大事なことは、強制からは生まれない

 話を聞かせることはできても、耳を傾けさせることはできない。
 拍手させることはできても、感動させることは出来ない。
 褒めさせることはできても、尊敬させることはできない。

引用図書;アレックス・ロビラ:レターズ・トゥ・ミー:ポプラ社,2005.

2019.04.15
<癒し> 時には攪拌

 川の水には表流水と底滞水があり、表流水が速くて元気がいいほど、底滞水は停滞し、微生物が湧いて底質が悪くなりやすい。一方、自ら攪拌する川というものもあって、それは底質が劣化することはないという。
 人間も表流水ばかりに気をとられないで、時には川底をひっくり返して攪拌しなければいけないのかもしれない。

引用図書;夏樹静子:椅子がこわい:文藝春秋,1997.

2019.04.13
<癒し> 哀しみの乗り越え方

 喪失体験をつみ重ねれば、怒りもたくさん蓄積されます。しかし日本人には、建前と本音の乖離を美徳としてしまう傾向があります。そのため建前を大事にするという美学のもとに、周囲に遠慮したり、気を遣いすぎてしまって、お医者さんや私のようなケアする立場の人間にさえ、いい顔をしようとしてしまう。そうして悲しみは、何事もなかったかのように抑え込まれることが多いのです。
 表に出てこなかった悲しみは、そのままになって、そしてまた次に進む。そしてまた別の悲しみを抱えても、また抑え込む。抑え込まれた悲しみは怒りに転じますが、何事もなかったかのように、その怒りのマグマを封じ込めてしまう。怒りを部下にぶつけたり、家族にぶつけたり、飲み屋で上司の悪口をいったりして、いくらか発散させるけれど、日本人の美徳によって怒りをストレートに表現しないので、マグマはどんどん増えてたまっていく。こうして「悲嘆」が蓄積し、ときに、歪められていくことになります。
 病気や自然災害のような場合は、堪え忍ぶしかない、と考えることができます。そこには加害者がいないからです。
 けれどもこれが、事故とか殺人とか、人災と言われるようなケースになると、封印されていたマグマのような感情が、加害者に向かってこのときとばかりワーッと噴出してしまう。
 個々人の個別性や、日本人の独自性ということを抜きにして、悲しみについて考えることはできないのです。

引用図書;高木慶子:哀しみの乗り越え方:角川書店,2011.

2019.04.10
<癒し> 裸にて 生まれてきたに 何不足

 裸にて 生まれてきたに 何不足 ~小林一茶~

2019.04.08
<癒し> 散る桜 残る桜も 散る桜

 散る桜 残る桜も 散る桜 ~良寛~

 桜吹雪・花の雨・飛花・そして葉桜、その時々の桜を、人は言葉に写して、愛してきました。どんな姿になろうと、桜であることに変わりはないのです。そう、みんな桜。咲こうとも散ろうとも、愛すべき桜です。

引用図書;山下景子:美人の日本語:幻冬舎,2005.

2019.04.06
<癒し> 手っ取り早く考えすぎ

 人間というものは、どうしても、お金があったら物が買える、物があったらどう、というふうに考えが浅くなりまして、あんまり手っ取り早くいくから、どんなことでも「役に立っているか、役に立っていないか」ということを単純に考えすぎるんじゃないでしょうか。

引用図書;河合隼雄:カウンセリングを考える:創元社,1995.

< 前の10件を表示

次の10件を表示 >